会社とオーナー社長の怪しい関係

2017年09月05日(火)
こんにちは。税理士の関口です。
町田市つくし野で会計事務所を経営しています。
 
オーナー社長(会社の株式を全て所有している社長)は、良い意味でも悪い意味でも法人と個人を公私混同してる方が多いです。
公私混同の良い面は、会社の借入金は、自分の借入金と思い、例えば、私財を打ってでも責任を持って返そうとします。また、会社の成長や存続を考え、昼夜を問わず働くこともあるでしょう。
プラスの面は、どちらかというと、会社の業績が厳しいときに働きます。
一方、公私混同の悪い面は、会社のお金を社長個人のお金と勘違いして、個人的なものに使う、会社が払う税金を嫌がり、後先を考えない節税に走り、結果、無駄な支払いを増やし、会社の成長を妨げてしまう。借入金を必要以上に怖がり、会社の成長機会を逃してしまうこともあります。
 
このようなことは、オーナー社長が会社と個人の関係をちゃんと理解していないから起こります。
 
ここで、法人と個人の関係をはっきりと区分しておくことをお勧めします。
 
株式会社を設立した場合、株主は自分が出したお金の範囲で責任を持ちます。
例えば、会社が倒産した場合、株主は、会社設立のときに出資したお金は戻ってきませんが、会社の借金を株主が肩代わりして返済することはありませんし、未払金なども株主が肩代わりする必要はありません。
会社の社長も、会社の借金や債務を会社にかわり返済義務は生じません(法律の範囲内では)。
 
ただし、会社が借入金をするときに、社長が連帯保証人になると状況が変わります。
連帯保証人は、会社が倒産したときには、会社に変わり、借入金を返済しなければいけない義務が生じます。
だから、会社で借入金をするときには、なるべく個人が連帯保証人にならなくても、お金を貸してもらえるような業績の良い、公私の区別がしっかりとついている会社を目指しましょう。
会社の借入金がイコール社長の借金にはならないことを認識しておきましょう。
 
 
会社を経営していると、税金の支払は非常に重い負担になりますので、出来ることならば、払いたくないと思うでしょう。
しかし、日本で商売をする場合、法律で税金を払う決まりになっていますので、税金は、日本で商売をするためのコストと考えましょう。
日本の道路や通信などの安定したインフラが使えることや子供の教育などによって、良いスタッフが確保できます。
それは、税金を払うから、整えられるのです。
 
税金を払いたくないあまりに、何かと理由をつけて個人的な支払を会社の経費として計上してしまうことがあります。会社に経費が多く計上するということは、自分の会社の価値を下げていることです。
会社を設立した目的を考えてみてください。
会社設立の目的ができるだけ税金を少なくするためなら、目的に合致していますので、知恵を絞り、なるべく多く経費を計上しましょう。
しかし、会社の成長を考えているのであれば、節税を考え経費を多く計上することは、アクセルを踏みながらブレーキも同時に踏んでいるような状態です。
節税しないと、税金を多く支払わなければならず、手元のお金が減ってしまうと考える社長が多いですが、それはまったくの勘違いです。無駄な節税をすると、会社のお金を減らしてしまうのです。
会社のたくさん利益が出れば、税金の支払が発生します。しかし、税金は利益の全部を持って生きません。そして、利益が出ていれば、資金調達もしやすくなりますので、最終的には、会社で使えるお金を増やすことができるのです。
 
会社の成長を考えるのであれば、個人的に必要なお金は、役員報酬で会社から払い、会社のお金は、会社の成長のために使うことをお勧めします。