建設業の方必見!!その支払は、外注費?給料?

2017年12月05日(火)
こんにちは。税理士の関口です。
町田市つくし野で会計事務所を経営しています。
 
建設業の税務調査で、一番もめるのが、作業員への支払が外注費なのか?給料なのか?です。
今年は、関口会計の顧問先の税務調査当たり年です。例年、年間2件程度なのですが、今年はすでに7件です。
7件のうち、大きな問題になっているところは、ないのですが、時間が長くかかっているのが、この建設業の作業員への支払が外注なのか?給料なのかの問題です。
 
作業員の方への支払いについて、外注費に該当するか?給料に該当するかについて、法律でビシッと決まっていません。
税務署の方が言っていることを聞いていても、ちょっとフワフワした感じ。そして、こちらとしても、論理的に話を進められません。
 
今回の私の顧問先は、外注さんに対して、時間の拘束をしていませんでした。
現場が早く終われば解散だし、時間がかかったとしても、残業代を出すようなことをしていません。
給料の支払の場合、時間の拘束があり、仕事がなくても、17時まで職場に居ます。また、仕事があれば、17時以降も残って仕事をします。残業すれば、ブラック企業でなければ、残業代をだします。
今回は、外注さんに対して、「時間で拘束していませんでしたので、給料ではなく、外注費です」と税務署側に伝えました。
すると、税務署から、次のように判断基準が提示されました。
 
どういう契約を結んで仕事をしてもらっているかが一番最初の判断です。
ただ、契約が形式的なものだったり、そもそも契約を居ていないとなると、基準が5つあり、総合的に判断することになっているというのです。その基準は、次の5つです。
 
①作業員が急病等のより現場に出てこられない場合、代替の人を誰が手配するか?
 作業員が急病の場合、会社が他の人を手配することになっている場合には、その作業員への支払は給与に判定されます。
 
②作業員の報酬について、時間的な拘束があるか?
 作業が終わったとしても、9時から17時までは拘束される場合、さらに、17時以降の時間に対して、報酬が加算されるような場合には、給与に判定されます。
 
③作業の具体的な内容や方法について、会社から指揮監督を受けるか?
 作業の具体的な内容や方法について、会社から指揮監督を受ける場合には、給与に判定されます。
 
④不可抗力によって完成品が壊れてしまったときに、報酬を請求できるか?
 台風等により、建設中の建物が壊れてしまった場合、作業に対して会社が報酬を払う場合には、給与に判定されいます。
 
⑤材料や用具等を誰が準備するか?
 材料や用具等を会社から供与される場合には、給与に判定されます。
 
 
税務署側は、上記5つの判断基準を総合的に判断します。
例えば、急病の場合に、代替の人は作業員本人が手配することになっていても、残業代が出たり、細かい指示監督を受けていたり、材料や用具などを会社から供与されているときには、給与として判定されてしまう可能性が大きいです。
 
建設業で、作業員を外注費で処理している会社は、上記5つの判断基準のうち、少なくとも、3つは給与に該当しないように、記録を残しておくことがポイントです。
 
外注費で処理している作業員への支払を給料に認定されると、消費税がアップします。給料は、消費税のかからない支払ですが、外注費は消費税のかかる支払です。
さらに、支払に際して、源泉所得税を差引いて、年末調整の対象にしなければならないなど、税務上、いろいろなところに影響が出ます。
作業員への支払を外注費で処理している会社は、上記、5つの基準をポイントに、外注費と判断できるように書面を整えておきましょう。