税理士へ業務を依頼した場合の一般的な業務の流れ

税理士の基本業務は、『決算書を作成すること』⇒『決算書を基に税金を計算すること』です。
経営分析や経営計画作成などは、単なる付随業務です。

税理士に業務を依頼すると、どんな流れで業務が行われるか3月決算の会社を例に説明します。


Ⅰ.月次業務(適正な申告を行うためのもととなる資料を作成する業務)

①領収書・請求書・通帳コピー・給料明細書など会社の取引の資料を1ヶ月ごとにまとめるように、会計事務所から言われます。
 この時、「会計ソフトに自社で入力する」 or 「会計事務所が資料を預り入力する」は、会計事務所のやり方によって異なります。
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②資料がまとまったら、会計事務所へ資料を渡す。
 資料の渡し方も、郵送するのか、事務所のスタッフが取りに来るかは、会計事務所のやり方により異なる。
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③会計事務所が資料の内容を確認する。
 節税の提案や税務上不適切な経費の確認が行われる。
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④1ヶ月ごとに試算表(貸借対照表・損益計算書)やこのまま行くと税額がいくらになるかなどのレポートが作成され、現状の説明が行われる。
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⑤①に戻る。

●月次業務は、①から④が繰り返され、決算日を迎えます。
 節税は、決算日の直前にたくさんの税額を減らす方法は、ほとんどありません。毎日の積み重ねが重要です。
 さらに、お金をたくさん持っている会社は、あまり節税を行いません。
 税金は、利益の全額を持って行きませんから。

Ⅱ.決算・申告業務(3月決算の場合)

会社は、決算日から2ヶ月以内に申告書を作成し、各役所(通常、税務署・都道府県税事務所・市区町村の役所)へ提出します。
そして、申告書で計算した税額を金融機関で支払います。

①決算日が近づいてきたら、会計事務所から、在庫の確認(たな卸し)、売掛金や買掛金の残高、固定資産の使用状況などの確認の依頼が入ります。
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②①の決算関係の資料は、「なるべく早めにください」と言われます。
 期限は、決算日の1ヵ月後(4月30日)ぐらいといわれるのが一般的でしょう。
 ①の決算資料を預ると、会計事務所では決算申告書の作成が始まります。
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③順調に行くと、決算日の50日後(5月20日)前後に、決算が確定し、税金を支払うための納付書が会計事務所から渡されます。(会社の場合には、赤字でも年間7万円の均等割が発生します)
 税金は、決算日から2ヵ月後(5月31日)までに、金融機関で支払う。

Ⅲ.年末調整

会社は、毎年12月に働いている方(社長含む)の所得税を計算して、税金の精算をしなければいけません。これを年末調整といいます。

①11月ごろ、会計事務所から年末調整関係の書類(扶養控除等申告書と保険料控除等申告書)が、会社に届けられます。
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②12月初旬までに、①で届けられた年末調整関係の申告書と給料関係の資料を会計事務所へ渡します。
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③会計事務所が年末調整の計算を行い、年末調整還付金等のお知らせと源泉徴収票などが会計事務所から会社に届けられます。
 会社は、源泉徴収票はスタッフへ渡し、所得税の精算を現金支給もしくは、給料に加減算して精算します。
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④会計事務所より、源泉税納付書が届けられるので、会社は1月10日もしくは20日(一定の条件の下、税務署へ届出を提出した場合は20日)までに、源泉所得税を国に支払う。
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⑤会社は、1月31日までに下記の書類を各役所へ提出する必要があります。
  ・法定調書合計表(給料の内訳、地代家賃、税理士等への報酬金額等の内訳)を税務署へ提出する。
  ・スタッフがすんでいる市区町村へ、それぞれのスタッフの給料金額・所得税等を報告するため、
   給与支払報告書を提出する。
  ・償却資産(不動産や車以外で会社が持っている固定資産)の内訳を報告するため、償却資産の申告書を
   会社が所在している市区町村へ提出する。

税理士を選択するときの注意点

税理士業務は、高性能な機械が24時間365日稼動して仕事を完成する業務ではありません。
人の手で業務を完成させる労働集約型の仕事です。
開業したばかりの税理士さんは、安くて高品質な業務を行ってくれるかもしれませんが、
一般的に、低料金・高品質の両立は難しい業種であることを頭に入れて税理士を選んでください。

税理士にいつ頼めばよいか

税理士が行う仕事は、基本的に会社の生産性が上がる仕事ではありません。また、結構手間のかかる業務です。
また、法律がコロコロ変わりますので、知らないうちに損をしていたとか、今までの特例はなくなっていたなど、常に法律を勉強しておかないといけません。
法人税等申告書の作成は、専門家に任せることをで、税負担を考えるとかえって安上がりということもありますので、専門家に任せることをお勧めします。

では、いつ税理士に頼めばよいでしょうか?
①会社を設立して、3ヶ月以内に「青色申告承認申請書」を税務署へ提出しなければ、いろいろな場面で不利になります。
 設立3ヶ月以内に、税務署・都道府県税事務所・市区町村の役所へ開業の届出と青色申告承認申請書を提出することになります。
 申請書・届出書の作成・提出方法がわからない場合には、そこから税理士に任せてしまいましょう。

②仕事が順調な場合には、なるべく早めに税理士にお願いしたほうがよいでしょう。
 支払った報酬は、経費になりますし、節税の対策などの提案や納税額の予想なども早めにわかれば、あわてません。
 決算日後に依頼しても、何の対策も打てません。

③決算日後、2ヶ月以内に申告書を提出して、税金を支払います。
 決算は、ご自身でやることも可能です。しかし、相当な手間がかかります。
 また、知らなければ、有利な税制も活用できません。
 申告書の作成は、専門家に任せ、時間を節約して、本業で稼いだほうが、会社にとってはよいと思います。

税理士との付き合い方

経理の経験がない。そして、知り合いに税理士もいない場合は、コミュニケーションを密にとってくれる税理士にお願いしましょう。
日々のお付き合いの中で、気軽に質問でき、すぐに回答してもらえる税理士を選びましょう。

格安の税理士さんは、コミュニケーションがほとんど取れない場合が多いので、ある程度、税務の知識や税理士との付き合い方に自身のある方へお勧めします。
言われるがままに、資料をそろえて、申告書を作成して、びっくりするぐらいの税金を払わないといけなくなるなんてこともあるようです。

税理士が自分と合わないと感じたら、いつでも変更できるので安心してください。
ただ、税理士を変更するのは、相当な労力が必要になりますので、慎重に選んでくださいね。

税理士の種類

【通常の税理士】税務・会計は、すべて任せたい経営者向き。

 月額報酬:2万円~3万円。決算料は、月額報酬の4~6か月分。
 打ち合わせは、基本的に月1回。
 試算表の説明・経営分析などを行ってくれるところもある。
●メリット:相談しやすい。安心感がある。
▲デメリット:経営者が会社経営のための会計の理解が深まらない。

【格安税理士】上級者向け。ある程度税務の知識がある経営者向き。
 月額報酬:1万円~2万円。決算料は、月額報酬の0~6か月分。
 打ち合わせは、ほとんどない。メールの回答は、時間がかかる場合もある。
 やり取りは、基本的にインターネット。
 試算表の作成もない場合がある。
●メリット:報酬が安い
▲デメリット:質問の回答が遅い。コミュニケーションが取れない。

関口会計の場合

会社の数字を理解して経営したい方に向いています。
月額報酬は、2.5万円~。決算料は15万円~18万円(申告先が1ヶ所の場合)。
打ち合わせは、月に1回。
会社の現状をグラフ化して、視覚的にわかりやすいようにお伝えする。
●メリット:会社の現状や流れがわかり、数字を見て経営できる。
▲デメリット:耳の痛いことを聞きたくない方には向いていない。


関口会計は、経営者に出来るだけわかりやすく、4つのグラフを作成して、事業の現状と流れをお伝えします。
税理士が、説明をしても、『結局何を言っているのかわからない』か『毎回同じことを言っている』や『そんなこと知っているよ』のような事しか言いません。
それでは、事業の業績はよくなりません。
社長自身が、会社の状況を把握して、行動を起こすための情報提供をいたします。