社長さんは、下げるのが好き パート2

2016年11月01日(火)

こんにちは。

税理士の関口義宏です。町田市つくし野で、会計事務所を経営しています。

 

私が、今まで税理士として多くの社長さんにお会いして受けた印象は、多くの経営者は、上げるよりも下げる方が好きということです。
 
P(販売単価)100のものを売っている会社があるとします。
その商品のV(仕入単価)は10。現状Q(販売数量)が100。F(期間費用)は10,000かかっています。
状況を表すと、次のようになります。
 
PQ(売上高)  10,000円
VQ(仕入原価) 1,000円
MQ(粗利額)  9,000円
F(期間費用)  10,000円
G(利益)   ▲1,000円
 
赤字なので、社長だったら、まず、利益0円に持っていきたいと思うでしょう。
前回のブログでは、P(販売単価)について検討しました。
今回は、V(仕入単価)の要素を考えてみましょう。
 
まず「V(仕入単価)を下げてみよう」と思うのが自然の流れですね。
そもそもVQ(仕入原価)のトータルが1,000円なので、VQ(仕入原価)が0円にならないと赤字はなくなりません。
しかし、現場で目の前のことをやっていると案外気が付かないものです。
視点を高くして、考えると気が付きます。意識をして、視点を高くしましょう。
 
とりあえず、V(仕入単価)を10%下げてみました。10→9になります。
 
PQ(売上高)  10,000円
VQ(仕入原価)    900円
MQ(粗利額)    9,100円
F(期間費用)  10,000円
G(利益)      ▲900円 
 
利益金額は、100円改善されました。
しかし、この会社今後どうなるでしょう?
V(仕入単価)を10%下げたということは、品質を下げるか、内容量を下げるなどが行われたでしょう。
仕入れ業者を泣かしている場合もあるかもしれませんが…。
 
多分、一部のお客様が品質が低下したことに気が付いて、離れていってしまうでしょう。
5%のお客様が離れてしまったら、どうなるか。
 
PQ(売上高)  9,500円
VQ(仕入原価)  855円
MQ(粗利額)  8,645円
F(期間費用)  10,000円
G(利益)   ▲1,355円
 
5%のお客様が離れてしまった場合には、赤字が広がってしまいます。
これは、非常につらい状況です。
 
逆に、品質を上げてお客様を増やしたらどうなるでしょうか?
V(仕入単価)を20%上げて対応してみましょう。
 
料金は据え置きP(販売単価)は100。V(仕入単価)は12にしました。
P(販売単価)100-V(仕入単価)12=M(粗利単価)88
F(期間費用)10,000÷M(粗利単価)88=Q(数量)約114
 
PQ(売上高) 11,400円
VQ(仕入原価)  1,368円
MQ(粗利額) 10,032円
F(期間費用) 10,000円
G(利益)      32円
 
品質を上げで、約15%お客様を増やすことができると、利益がでます。
「そう簡単には、お客様は増えないよ」と思うのか「よし、お客様を増やしてみよう」と思うかによって、今後の事業経営が大きく変わっていきます。(関口)